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在神戸ポーランド共和国名誉領事館です。                                                         Polski

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ポーランドについてabout Poland

友好国助け合いの歴史100年


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 来年2019年は、日本とポーランドの国交樹立100周年にあたります。この間、世界的にもまれな美しい関係が、両国の間で紡がれていることをご存知でしょうか。ポーランド政府は、阪神・淡路大震災で被災した児童を、夏休みを利用して自国に招き、心からもてなして子どもたちの受けた心の傷を癒してくれました。東日本大震災の際にも、同様の取り組みが行われています。
 ポーランドは1918年に共和国として独立を回復し、翌年日本との国交が樹立されました。それまでの100年以上にわたって隣国に分割統治され、世界地図から国名が消えた時期がありました。
 この間、幾多にわたる独立運動や第一次世界大戦、ロシア革命により多くのポーランド人がシベリアに拘留されます。彼らは混乱の中、難民となり、親と死別した子どもたちは極寒と飢餓にさらされました。この悲惨な状況を踏まえて設立されたポーランド救済委員会は、孤児たちの窮状を救ってくれるよう欧米諸国に懇願します。
 しかし、手を差し伸べてくれる国はなく、最後の望みの綱として日本への依頼を決めました。日本政府・外務省はこの要請を受け、わずか17日後に救済を決定。20年の第一次(東京・375名)、22年の第二次(大阪・390名)と孤児を受け入れました。孤児の中には病気や栄養失調の者も多く、腸チフスの感染者もいましたが、手厚い看護によりすべて回復し、765人全員が無事にポーランドに帰国しています。
 第二次大戦時にはナチス・ドイツがポーランドに侵攻、弾圧政策から逃れるためポーランド系ユダヤ人が中立国のリトアニアに押し寄せてきます。その中で、駐カウナス(リトアニア)日本領事館領事代理の杉原千畝が、外務省の許可が出ないままに、自らの責任で「命のビザ」と言われる渡航証明書を発行し、六千人もの命を救ったという話は有名です。
 ポーランドにはバラの花を贈る風習があります。恋人や夫婦では愛情を、親子では感謝の気持ちを込めて贈ります。阪神・淡路大震災に遭った子どもたちが招待された際、お別れパーティーに4人のシベリア孤児だった方々が出席され、最後に日本の子どもたちにバラを1輪ずつ手渡しました。このバラには4人の75年間の思いが込められていたことと思います。
 私の勤務する高校はポーランドのナザレ校という女子校と姉妹提携をしており、隔年でお互いの学校を訪問し交流を深めています。現在、グローバル社会に対応するための教育改革が推し進められています。思考力・判断力・表現力に加え、英語の4技能も大切ですが、最も必要なことは、寛容さや思いやり、相手のことをおもんぱかる心ではないでしょうか。両国の交流の歴史が、それを教えてくれているように思います。
(2018.2.11 神戸新聞朝刊掲載)


                                                                在神戸ポーランド共和国名誉領事館
                                     名誉領事      摺河 祐彦



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